2022-01-01から1年間の記事一覧

タイムマシンより

新たなマシンを手に入れた。 なぜこう道具が変わるだけで生まれ変わったような、旅行したような気分になるのだろう。 iPadを使えば絵が描けるしデザインもできるじゃないか、と思って手にしたはずなのに真っ先に行ったのは、いつも通り文章を垂れ流すこと。 …

発生、変身

その時期には自分も生まれ変わって、今のほのかに後ろめたい人生とは縁を切っているんだろうと、無理やり希望に縋っていた。 不幸じゃないけど、幸福でもないみたいな。お腹が空いたけど、食べたくないみたいな。どうしようもない不満じみた何かを抱えて生き…

価値

ずっとベッドに横になっていると、自分の形に汗染みが出来てしまっているんじゃないかとゾッとする。活動をせずほぼ24時間居座る布団の汚さを感じながら、そんなものにも包まりたくなる自分の弱りを感じる。 あまり気が落ち込んでいる時に文章を残すべきでは…

やっぱりだめだった

一生抱えていかなきゃいけない膿みたいな澱んだ気持ちを誤魔化しながら生きるのはいつ終わるんだろう。 手術したら治りますとか、この薬を飲んでいれば症状は出ませんとかいった絶対な安全が欲しいのに、現実はそう甘くはなくて、誤魔化す力も次第に無くなっ…

生活すること

いつまで明るい自分を演じ続けられるのか、自分でもわからないから極めて普通の人のフリをする。事前に自分は暗い人間だと伝えた方がいいのか、無用な心配をさせずにその時まで誤魔化すべきなのか。どちらが良いのかはその時にならないとわからないだろうな。…

遠くの花火

流れる景色が夕日を塞いで、瞬きをするみたいに視界が明暗する。大きな鉄の塊に揺られながら、これから毎日同じような景色を見る。 高校生の頃から使っていた路線で、何も変わりはないはずだけれど、あんなに教科書が詰められていたリュックはもうないし、ス…

うるさいどっかいけ

昔は焦がれて仕方がなかった人間がどんどん魅力的でなくなってしまう。顔とか学歴とか年収とか、どんなに装備を強化していても、最終的に行き着くのは「わたしに優しくないひと」なんだから。 今も昔も恋愛という曖昧で不定形なものが好きだけれど、今のそれ…

週末の拡張=世界の拡張

コンビニに行くように飛行機に乗って遠いどこかへ行く。年々最低限の自分の荷物が増えていく。化粧品の量が増えて服も嵩張るようになって、もっと気楽に何も考えず赴きたいのに、見栄とか年相応でいなきゃという気持ちが邪魔をする。それでもふと何もない週…

旅先

再生。自分を再生するために京都に行ったと言っても過言ではないかもしれない。 久しぶりに降り立つ京都は以前と全く違うのではないかと少し心配だったけれど、その心配はまったくの杞憂だったと思う。多少店が変わっていたりなどの変化はあったけれど、望ん…

不安と不調

昨年は頑張りすぎないように過ごしていたからか、そんなに疲弊することがなかったような気がするのだけれど、今年に入ってなんだか少しずつ憂鬱が溜まって自分で自分の調子を整えるのが難しくなったような気がする。 一昨年起こったみたいな息苦しさや目眩や…

尺度

歳を重ねるごとに西暦が変わる瞬間に特別感を感じなくなってしまう。そりゃあ自分にとって5回目のそれと、24回目のそれでは珍しさが違うのだから仕方ないのだろうと思う。 少しずつ刺激に鈍くなっていく。自分が何か失敗した時も「まただ」と第三者目線で落…