多分世の中筋肉

 

ずっと買い逃していた、デザート用の小さいスプーンを買った。すぐ無くなるようなお店じゃないからいつでも買えるのにいつも忘れるから、買えたことでちょっと偉いじゃんって自分の背中を押せた気がする。

帰ってきたら一緒に飲みたい緑茶も買った。季節限定のものだから、少し時期はずれになってしまっているかもしれないけれど、きっと鼻に残るゆずの香りがいいねと言ってくれると思う。

大して寂しくない、日々充実している、と思っているものの、実際寂しいのかもしれないな。家にじっといるだけで、帰ってくるまでに買い足したいもの、綺麗にしなきゃいけないものとかをグルグル考えてしまう。考えが止まらなくてグルグル回っていたような日々だったから、最近は強制的に思考を止められて良かったのかもしれない。

 

久しぶりに、学生時代すきだった女性向けの漫画を少し読んだ。こんなに相手のために献身的になれるなんて素敵だなと思いながら、少し心がトキメクのを感じた。日々の活力ってこういう心の動きのことをいうんだろうと閃いた。

今言ったみたいに少女漫画を見てキュンとするのでもいいし、アイドルやアーティストのライブに行ってドキドキするのでも、言ってしまえば試験に向かって日々高まる学力を感じながら軽快に筆を動かすのでも、朝淹れたコーヒーが奇跡的に美味しく淹れられて小さくガッツポーズするのでも。自分の中でパズルのピースがハマったときのような気持ちを作り出せれば、なんかちょっと忙しくても、なんか良い日々のような気がするんじゃないか。

そんなことを思った深夜2時。深夜考えたことは大抵碌でもないけれど、漫画の登場人物が閃いたときに頭上に現れるのは電球だったりするし、そうなると夜が更けていた方が明かりを感じるから、碌でもなくても大発見だと思う。

 

実際物事はうまくいっていないし、堂々と休める週末の気分と謝りながら掴んだ休みの日の気分は雲泥の差だってことはここ1か月弱でしっかり学んだ。

今週は何とかなる!という意識は月曜の朝にかかっていて、そんな熱い思いがわたしを暖かく柔らかい世界に閉じ込めようと重くのしかかる。頑張ろうと思って早すぎるくらい早く温めた布団は、寒さも和らいだ昼頃までわたしの温度を保っている。そんなんじゃダメだ。重い身体が恨めしいけれど、実際そこまで余分な肉が付いていないわたしの手足は平均より軽い身体のはずだ。自分の心に、自分の身体が負けている。学生時代運動部に入っていれば、わたしの人生少しは布団にいる時間が短かったのかもしれない。或いは、読書を辞め、蓮葉になれば…。

 

朝を楽しく迎えるためには、充実した昨日を用意することが大事だと推察している。だから一度躓いてしまったら、起き上がるための相応の筋力が必要だ。

まずはしっかり寝て、食べて、遊ぶ。