どうしようもなくない

出鱈目なタイピングが日に日に早くなってきてしまっている。よくないなあ。

直さなきゃとは思うのに、面倒で直すことをしない。

 

机の上に積まれた書類も同じもの。

学校やら職場ではなんかでもらったすぐ捨てるのはいけないような紙の束が

どんどんどんどん積み重なって、重なってしまったらミルフィーユみたいに

剥がして取捨選択するのが躊躇われる存在になる。

あったらあるままの方がしっくりくるし、

無いなら無いで、まっさらが良い。

まっさらにしたら、まっさらのまましばらく維持できるのに、

1枚でも紙をふわりと乗せると、そこはもう塔の土台となる。

せっかく買った資格の本を、受けずに積む。

知識をつけて賢くなっても、埃を被せて忘れてしまうから、わたしってどうしようもない。

 

人に見られていたらもう少し頑張れるんだよ。

「だらしない」って思われたくない。

そうやって変に肩に力を入れてしまうから、周りの人にちょっと失望させてしまう。

しっかりしてそうなのにね、と言われるのは何回目だろうな。

だらしなく思われたくないからしっかりしようとしているのに、自分で自分の首を絞める。

何回やっても学習しない。自分の頭の悪さを日々痛感している。

 

 

時が経って、いつかわたしも1年目という柔らかな綿から抜け出すように言われる。

いつかがもうすぐそこに迫っているのは知っているけれど、怖いからあえて知らないふりをしている。

1年目のうちはいいけど、2年目でこれが出来ていなかったら…という類のものを身に付けないまま年次だけ重ねてしまう。

それもこれも、わたしが、わたしの心が何か重圧に耐えられなくて道を逸れてしまったのが原因で、

周りから見たらそれはそれで仕方ないと流さなきゃならないものなんだと思う。

迷惑は被っているけれど、病気なんだし、みたいな。

実際凶悪な診断がついたわけでもないし(先生自体が無理に診断名をつけるのを好ましく思っていないというのが大きいかもしれない)

それを口実に甘えるのもいやだった。自分がそんなに劣っていると思いたくないから。

 

人ひとりが出来ることの容量は決まっているんだろうけれど、

自分の浅くて小さくて、割れやすいガラスのグラスを人に故意に見せることはしたくないなと思う。

出来ないけど可愛いから許してください♡と誤魔化せるほど可愛い容姿ではないし、

そもそももう誤魔化せるような年齢でもない。

 

たくましくなりたい。強くなりたい。

先生には「血液を作る成分が足りていない」と言われ、精神を安定させる薬のほかに鉄剤を処方された。

これで強くなれればいいなと思いながら、おもちゃみたいな音のするカプセルを毎日飲んでいる。