初めてFINLANDSのライブに行った。
かれこれ3年ほど好きでYouTubeなりAppleMusicなりで聴いているのだけれど、ライブに行くのは今回が初めてだった。
何故年数が経ってようやく重たい腰を上げたのかというと、恋人に「FINLANDSの曲は良いよ」と布教しまくった結果、恋人がライブに行く気満々になり、後から好きになった人に先を越されるわけには行かないとついていったのだった。だいぶダサい理由だなあと思う。
(どうせならコシミズカヨが脱退する前に参戦できればよかったのだけど、失ってから気付くソレでした)
スタンディングのライブは5年ほど前のMAN WITH A MISSION以来で、仕組みがイマイチわからなくて、前日になってコレで良いのか何が必要かなどウンウン唸っていた。直前まで少しめんどくさいなという気持ちもあった。
あまり気分が良くないし、きちんと楽しめるのかわからなかった。台風も迫っているということでだいぶテンションは低かった。同行者がいる手前そんな雰囲気を出してはいけないと思ってはいたけれど、行ったところで疲弊してしまうだけなんじゃないかと思った。
実際彼女の歌を聴くと、不思議とそんな気持ちも無くなってしまった。
いつもイヤフォンから流れる無機質なリズムの有機的音楽じゃなくて、不規則で不安定で予測不可能で、だからこそ耳に残る音楽がそこにあった。
私は声量が全然無いので(通りにくい声をしているという方が正しい)か細く優しく時に鋭く暴力的な声に魅了された。
FINLANDSは現在メンバーが塩入冬湖1人しかいないので、T.M.Revolutionの西川貴教のような立ち位置だと言えば分かり易いと思う。バンドを指すけれどサポートメンバーを除けば彼女1人だけである。
彼女の歌う言葉は確かに日本語なのだけど、完全に初見で聴き取れる人間はいないと断言できるレベルで日本語を歌っていない。
FINLANDS 「ウィークエンド」Music Video - YouTube
私は繰り返し聴いているので麻痺してきている。まだこれは聴き取りやすいかもしれないな。
取り敢えず、ところどころウニャウニャして何言ってるかわからないところが良い。音楽には言語は要らないと思う。
洋楽を聴く時に、メロディーから入って、いざ歌詞を見てみるとなかなかドス黒いことが書かれていて仰天するみたいな。そんなサプライズが私は好き。
音楽を聴きたいのであって歌詞を聴きたいわけでは無いのだと思う。ありきたりな言葉を並べ立てられて共感できなくて聴けない曲もごまんとあるので。
FINLANDSが好きなところは歌詞を見てガッカリすることが無いことだと思う。万人にウケるとは思わないけれど、私と親和性があるみたい。なので私の文章を読んでくれている方も嫌いでは無いと思う。あとは音楽が合うか合わないかだと思いますが…。
結局何が言いたかったのかというと、FINLANDSは良い。