覚醒

ふと気付くと耳元でQueenの「Somebody To Love」が流れている。私のiPhoneにも入っている、何処かでやったライブ音源。

すっかりいい気分になって目覚めたのに、どうしても身体に力が入らなかった。起きなきゃいけないのに、起きられなかった。音を流し始めた主は呆れたような表情をしながら延々と私の名前を呼ぶ。起きてはいるんだよ。

 

ここ数ヶ月、上手く起きている状況を保つことができない。意識はあるのに体が動かないとか、その逆とか。全く意図しない方向でしか自分を動かせない。家族はもう完全に呆れているし、それが友人知人にまで回るのにそう時間はかからないだろうと思った。

 

自分の人生にあまり前向きになれない。

 

街を歩いていても、コンビニで買い物をしていても、なんだか自分だけ浮かんでいるような気持ちになる。

 

社会不適合だとかそんなことを考え始めたのは、つい最近、大学生になってからだった。それまでは自分はまともに社会参加ができる人間だと信じて疑わなかった。否、疑う余地が無かった。

クリエイティブなことは苦手だし、社会の歯車として指示されたことを淡々とこなして生きる方がよっぽど向いていると思った。

 

 

最近はこんな詰まらない話しか出来なくて悲しい。うまく文章が書けない。

最近の男はわたしに感化されて今まで以上に文章を書くようになったし、書く文章が多くなるごとに文章も上手くなってきたように思う。わたしはそれを楽しみと思う気持ちより悔しいと思う気持ちの方が圧倒的に大きくて、我ながら閉口してしまう。わたしは文章すらうまくかけない。

 

わたしが文章をなくしたら、本当に何もなくなってしまうのでは無いか。怖くて考えることも何も出来なくなる。最近のわたしは思考が堂々巡りしているので面白いはずがない。自分でもわかるくらいつまらない。

 

他人のせいにするのは良く無いけれど、何もかも切り離していろんな経験をしたい。倫理観とか常識とかそういうの全部無くして。自分が傷付かないギリギリまで痛め付けて、そこでじゃないと自分を見つけられない気がする悲しいけれど。

微温湯に浸かっているわたしは至極つまらない。肯定しちゃいけない。最近のわたしは常に眠たくて怠惰だ。

 

人に言えないことをしたい。泥水すするようなことをして、そこでやっと動く心をじっと観察していたい。自分を壊してそこでまた再構築したい。

「いい加減起きなさい」と言われる度に夢の中に逃亡するのを辞めたい。