恋愛対象の話

思えば幼少期から男の人と話すのが苦手だった。どのくらいから苦手だと感じていたのかというと小学2年生にはもう苦手だと感じていたと思う。

 

何故私が男性が苦手なのか。これはとても恥ずかしい話なのだけど、異性として意識し過ぎてしまうからである。自分とは違うもの、恋愛の対象になるもの、考えるだけで気恥ずかしくなってしまうから苦手だ。もっというと同年代の男子がすごく苦手だ。年下年上だと「後輩」「先輩」のフィルターがかかるからまだ一線を置いて話せる。だけど同い年となると誤魔化しようもないくらい異性なので閉口してしまう。

 

どうしてこうも意識するようになったのか。思えば幼稚園のバスが大きな影響が与えていたと思う。

私は園バスに乗るとき、大抵Tくんという男の子と席に座っていた。行きも帰りも、暗黙の了解で隣に座ることになっていた。(別に親同士が特別仲よかったわけでも無いし、今となっては何故そうなったのだろうと謎である)

でも、ある日急にTくんが私の隣に座らなくなった。喧嘩をしたわけでもない。突然だった。幼い私は当然そのことに非常に吃驚してしまって、お母さんに相談までしたくらいだった。

ちなみにいうと彼に恋愛感情を抱いていたわけではない。バレンタインの日にHくんへチョコを渡した記憶があるので、Tくんには抱いていなかったと思う。

後日どうやって情報を入手したかは忘れたけれど、Tくんは「私の隣に座るのが恥ずかしいから」隣に座らなくなったらしい。恥ずかしいというのは、私が女の子だったからだった。それを聞いて私は性というものを初めて感じたと思う。Tくんと私、見た目は大差ないのにそうか男女差があったのか、と。幼い私にとっては大きな出来事だったんだと思う。

 

そういったことがあって小学以降の私は過剰に男性を感じてしまうことになった。低学年のプール授業なんかは教室でみんな一斉に着替えてたのだけど、無駄に他者を気にしてしまった記憶がある。

 

実は(というか何回か夜遅くに呟いたことがあるのだけれど)私は同性にも十分に女性を感じるのだけれど、それは小学4年生のころに友達がカーテンに包まって「女の子同士でキスが出来る」と騒いでいたせいだと思う。カーテンの中でこっそりするキス。普通に光景が百合百合しいのだけれど、それを見て私は下心が芽生えてしまったのだとおもう。私は女の子同士でキスは出来ない。

ちなみに乃木坂46の「ぐるぐるカーテン」が元ネタとかそういうのではない。純粋な体験。

 

そういうことで私は全てに対して厭らしい妄想が働くようになってしまった、人生がなかなか厳しい。