わたしのこころをあらうもの

 

ジョゼと虎と魚たち」という映画に出てくる妻夫木聡が(髪型とか雰囲気とか主にビジュアルにおいて)恋人に似ているということで、なんとなく興味はあって、

尚且つわたしがカッコいいなあと思っている友人もオススメしていたような記憶もあって、

Amazon primeの恩恵にあやかることにした昨日。

 

正直内容は期待していなくて、似ているか否かだけの興味で再生ボタンを押した。

(以下若干ネタバレかもしれないので嫌な人は見ないでください。)

 

ザックリ言うと、大学4年生の割とふわふわ生きてる主人公(妻夫木聡)が身障者であるヒロインと出会って紆余曲折ありながらも結ばれ破局するという話だった。

 

 

感想としては、第一に、主人公が「わたしが付き合う以前の恋人(妄想)」とビジュアルも振る舞いも完全に一致していて、いろんな女の子との濡れ場に差し掛かるたびに寝取られているような気持ちになってしまった。

恋人が妻夫木聡に似ているかと言うとそうでもないのだけど、この作品の妻夫木聡は私と付き合った当初の恋人の姿をしていて、性格までわたしの妄想そっくりだったから、びっくりしてしまった。

 

最初はきっとその衝撃で酷く心が苦しかった。そういう場面を想像して泣けるくらいには恋人のことが好きなのだなあと思ったけれど、もしかしたら単に自尊心が傷付けられたとかそういう稚拙な理由からなのかもしれない。

 

 

第二に襲ってきたものは、物語のリアルすぎる残酷さだった。

勿論私は身障者ではないし、映画で訴えていたほど不遇な立場ではない。

でも、きっと、誰しも「この人とはこれ以上深い関係になれないんだろうな」という壁を感じたことがあるんじゃないかと思う。身分の差であれ、考え方の違いであれ、単にその人間が好きだからといって一生一緒にいられるわけじゃない。

一生背負って生きていくわけにはいかない。恋愛と結婚は別物で、不遇な人間はずっとずっと日陰で慎ましく生きるしかない。

ディズニーみたいな誰しもハッピーエンドなんて、現実にはないんだな。そう思わせてくるものでした。

 

 

その残酷さというグロさがあるからこそ、思い出して泣けてしまうんだろうなと思う。

わたしもいつかはジョゼであったし、いつかは恒夫だった。

 

 

映画を見て、自分の感情が強く揺さぶられ、ああ自分もまだまともに生きているんだなと実感する。

散らかった感情にラベルを貼って整理することで、自分が自分でいられるような気がする。