マスクのきもち

暇では無いけれど手持ち無沙汰でなんとなく手芸をコツコツやっている。立体型とプリーツ型のマスクの作り方はもう覚えた。少し昔であれば実用性のないものを作りたくて作っているという風だけれど、現在においては布マスクでも十分実用性が高くて嬉しい。

私自身ハンドメイドの質が低いもの(職人の域になれば別だけれど)はあまり好きじゃなくて、壊れやすかったり汚れやすかったりするのが気に障っていた。使い捨てのマスクかハンドメイドの布マスクか、と言われたらどっちもどっちな気がしているので自分の作ったマスクが使えるのかもしれない。

 

今必要とされているマスクは機能よりも形が重要な気がしている。

マスクをしていないのは言語道断だし、シワシワで使い古されていたり明らかに汚れているものは衛生的なマスクの意義がなくなってしまう気がする。

不織布のマスクを洗う?という発想の人もいるらしいけれど、私は「紙を洗う」というのがどうにも無理みたいだった。いつか発展途上国に行く形のバラエティ番組で鼻を噛むティッシュを洗って使いまわしている人がいたのだけれど、それならハンカチを洗って使いまわせばいいのにと思った。紙を洗うのが嫌いな理由は多分これ。

 

以前恋人と布マスクを作るためにカナリヤに材料調達に行った際、店員さんみんなオリジナルの布マスクを付けていて、それはそれは素晴らしかった。単にオシャレ。

街に出ると多くの人が白い不織布のマスクをしているけれど、それってあまりにも個性がないし、なんとなく通勤中のスーツとか葬儀中の喪服とかを彷彿とさせる。人がつけるのはいいけれど、私はあんまり快くないなあ、なんてずっと思っていた。

最近はみんなマスクが尽きてきたからか布のマスクをつけている人がチラホラいるから、なんだか楽しくなる。

 

父の葬儀の際にお世話になったお寺さんも奥さん手作りの可愛いマスクをしていて、良かった。役所のお姉さんも黒マスクにワンポイントワッペンをつけていて可愛かった。

職業によってはあんまり可愛いマスクはできないのかもしれないけれど、可愛いマスクは見てる方の気分も上がるなあ。

 

 

マスクをしているとすごく忍の気持ちになるんだけど、わかる人はいるかしら。

日本人といえば忍者みたいなところがあるし、口元を覆うと少し安心感を感じる気持ちも肯ける気がする。チークとかリップメイクが十分に出来ないのは悲しいけれど…。(化粧に依存している私だけれど、最近普通にメイク自体好きだったんだなと気付きました。)

 

実家は広くて快適なのでおうち時間もそこまで苦じゃなかったりします。